
輸入グッピーを飼おう!
ここで紹介する輸入グッピー(外産グッピー)とは、東南アジア(主にシンガポール、スリランカ)でブリードされ輸入される、いわゆる「ホームセンターにいるグッピー」のことです。安価なことから入門用と言われておりますが、実は大変難易度の高い熱帯魚だったりします。
国産グッピーと区別するため外産グッピーとも呼ばれます。
「ムカつくくらい仔を産み、他の熱帯魚の餌を全部横取りする」
輸入グッピーにそんなイメージを抱いている方も少なくないでしょう。
ところが一方で、輸入グッピーを飼育したばっかりに、悲しみ傷つき、熱帯魚なんて飼わなければ良かったと後悔して、アクアリストとしての道を自ら閉ざしてしまう人たちもたくさんいらっしゃるのです。
この違いはなにか?
「運」です。
輸入グッピーは購入時の運が大きく左右するバクチのようなさかなです。人智を超える部分が大きいので、こうすれば大丈夫という明快な飼育方法はありません。
実はわたしもうまく飼えたことが無い。なので、本来このコーナーを作る資格なんてあろうはずもござらん。絶対やらないと思っておりました。
でも急に気が変わりました。やっちゃうぞー!
これを読んで、なんの参考にもならなかったらごめんちゃいん。
まずは「輸入グッピー(外産グッピー)を飼うための心構えをひとつ。
輸入グッピーは「選び方3割、飼い方2割、運5割」の熱帯魚だと思うべし!
ぶっちゃけた話、死んじゃったらあなたの飼い方が悪いんじゃなく、運が悪かったのです。
運5割というのは10匹買ったら5匹残る、2回に分けて買ったら1回分は残る、そんな確率論ではありません。
スイッチがオンになるかオフのままか、デッド・オア・アライブ、オール・オア・ナッシングそーいう意味です。
なにも知らない初心者でも天寿をまっとうさせることが出来、知識と経験を積んだアクアリストでも3日で全滅させる。輸入グッピーはそんなヤツらなんだな。
ただ、なるべくスイッチをオーンにさせないため、最低限の準備を整えることは出来ます。
では始めましょう。「輸入グッピーを飼おう!」
0.用意するもの
輸入グッピーを飼育するにあたり、なるべくこれだけのものは用意しておきましょう。
| 1.プラスチックケース | |
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グッピーを購入しました。 おそらく水槽はアクセサリーや植えたばかりの水草で輝いてるはず。 すぐにでも放流したいでしょ? でもちょと待った。 検疫しないと、せっかく作ったばかりの水槽、全部やり直しになっちゃうかもよ。 水槽とは別に昆虫用のプラスチックケースを用意して下さい。 容量はグッピー1匹につき1リットルの計算で全然OKなのですが、ここは大事をとって最低2リットルに1匹、ということにしておきます。大きいに越したことは無いです。 検疫の間、本水槽はフィルターを稼動させて水を回しておきましょう。 既に1か月以上さかなを飼ってる水槽ならなおよろしい。但し先にグッピーが入ってる時はかなりやばいです。後発部隊を入れたとたん全滅の可能性があります。(この件は後述します) |
| 2.粗塩 | |
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塩とは塩化ナトリウムです。塩素とナトリウムが結合したものです。 塩素には殺菌効果があり、ナトリウムには浸透圧の調整機能があります。 簡潔に割り切ると塩化ナトリウムの純度が高いものを精製塩、不純物の混ざったものを粗塩といいます。 なぜ精製塩より粗塩のほうが良いかといいますと、不純物とは海水に含まれるミネラル分で、汽水(海水と淡水が混じる河口域の水)で最も調子が良いとされるグッピーの好む水質に近くなるからです。また海水のミネラル成分にはヨウ素が含まれており、ヨウ素は体内に取り込まれると甲状腺ホルモンの一部となります。 甲状腺ホルモンには細胞の浸透圧を調整する働きがあり、サケなどの回遊魚が川から海へと移動しながら体内の塩分を調整出来るのは甲状腺ホルモンの働きが大きいのです。 水質の違う水にコロコロ入れられてあなたのおうちへやって来たグッピーは粘膜も剥げ落ち甲状腺ホルモンの働きも低下していて、非常に病気にかかりやすい状態です。 ヨウ素化合物を添加し甲状腺ホルモンを活性化するテトラ社のバイタルという調整剤がありますが、そんなもんにお金を使うくらいなら粗塩を使いましょう。 また塩は水のPHを上昇させる効果、硬度を高める効果があります。粗塩は粒が大きいので溶けにくいという性質があり、ゆっくり溶けたほうが水質が急変しないので、さらっと底に沈めたほうが良いですね。 |
| 3.メチレンブルー水溶液 | |
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魚病薬です。といってもチアジン系の染料で、効果は高くありませんが他の魚病薬と併用出来、使用量もシビアではないので初心者には使いやすいと思います。 色素系魚病薬としては他にグリーンFリキッド、マラカイトグリーンなどがありますが、マラカイトグリーンに発がん性物質が含まれているのは広く知られたところです。 このメチレンブルー水溶液を粗塩と共に、最初から病気の予防として投入しますが、より多様な病気に効果を発揮するグリーンFゴールドを使ったほうが良いかもしれません。 日本動物薬品発売のものが入手しやすいと思います。 グリーンFシリーズは似たような名前のものがたくさんあるので間違えないで下さい。 |
| 4.グリーンFゴールドリキッド | |
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これはオキソリン酸です。 エロモナス病(穴あき病、まつかさ病、ポップアイなど)に効果を発揮します。同様の製品にパラザンDがあり、そちらのほうが有名ですが、こっちのほうが遥かに安いです。 グリーンFゴールドリキッドとグリーンFゴールドがあれば大抵の病気に対応出来ます。 但し、エロモナスと違い、フレキシバクター・カラムナリス菌は非常に進行が早いので、わたしはカラムナリスの予防薬としてメチレンブルー水溶液+粗塩を使い、グリーンFゴールド(ニトロフラゾン系の魚病薬)は使用しておりません。 ただ一般的な魚病薬としてグリーンFゴールドは常備しておいたほうがよいと思いますし普通です。 くどいようですが、写真はグリーンFゴールドリキッド。オキソリン酸です。 |
| 5.エアレーション(夏) | |
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夏場は水中の酸素が希薄になり、特に給餌後は大量の酸素が消費されます。 水の対流は水温の低下にも繋がりますので、夏場はエアレーションしたほうが良いでしょう。 他の季節は絶対に必要なものでもありません。検疫する間だけだし。 写真は小型のエアポンプとエアレーションしているプラケースです。エアポンプの他、ビニールチューブとエアストーンが必要です。 |
| 6.小型オートヒーター(冬) | |
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冬場はプラケに小型のヒーターを入れてあげましょう。 出来れば温度調節可能なタイプが望ましいのですが、小型のヒーターはオートヒーターが多いですね。 写真は30w、50wのオートヒーター、100wのヒーターとサーモスタットです。 |
| 7.餌、スポイド、角ネット、バケツ、脱塩素剤 | ま、必需品ということで。 |
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おなじみテトラ社のコントラコロライン。 日本の水道水には殺菌のため塩素が含まれていますので、これで中和します。必需品中の必需品ですね。 諸外国では塩素やクロラミンを使わず、オゾン処理しているところが多いです。なぜかというと塩素処理する過程で発がん性物質であるトリハロメタンが発生するから。 日本は電気代が高いので、オゾン処理すると水道料金が一気に跳ね上がります。なので規定値を設け、塩素量を規定しています。 脱塩素剤で最も安価なのはハイポです。これはチオ硫酸ナトリウムという写真の定着剤として使われるものですが、水に溶けるのが遅く、あらかじめ水に溶かしておくのも面倒なので、素直にコロラインを使いましょう。 |