輸入グッピーを飼おう!

1.輸入(外産)グッピーを知ろう
輸入グッピーは、水質の違う国から来るので弱いとか、粗塩や珊瑚砂を入れろ、とか言われます。
じゃあ実際、どんな場所から来るのでしょう?
輸入グッピーの主な生産国はシンガポールです。一時期、全世界のグッピー需要に対し大半を賄っていたのではないかと思います。アクアリスト人口に比べショーグッピーは世界中でも一握りの愛好家が保持しているに過ぎず、商用出荷ベースで行けば、安価な東南アジア産のグッピーが圧倒的主流であることに間違いはありません。最近ではスリランカも有名ですね。シンガポールのお隣りマレーシアやタイでも作出されています。
シンガポールのグッピー・ファーム事情は割と知られていますので、簡単にご紹介しましょう。
(逆に言いますと、シンガポール以外の、特にスリランカなどの事情は全く情報がありません。スリランカのグッピーは非常に丈夫との話も一部にはありますが、本当でしょうか? 情報をお持ちの方はお知らせくださると嬉しいです)
シンガポールという国の水事情は大変特殊です。causeway。全てがここに始まるのです。
コーズウェイはシンガポールと、マレーシアのジョホール州を結ぶ1056mの陸橋です(もう1本在る)。シンガポールとマレー半島を繋ぐ橋なのです。そして陸橋に沿ってパイプラインが通っています。
このパイプラインこそがシンガポールの水源です。
島国であるシンガポールには水源がありません。雨は降るのですが、山が無いので川が無いんだな。
そのため、対岸のマレーシア、ジョホール・バルから水を買っているんです。(実際のところ、独自の水源や貯水池もあるようですし、海水の淡水化プラントも稼動しているようです)
ジョホールは毎日9億1千万リットルの生水をシンガポールに売り、1億3千万リットルの浄化された水をシンガポールから買っています。そして、その水はジョホールにある貯水池からパイプラインでシンガポールに送られています。この水がシンガポールの人々を支える生活用水及び飲料水となっています。(といいつつみなミネラル・ウォーターを飲んでいたりするらしい)
ところがですねえ、この水、超軟水ときたもんだ(KH0)。
水の硬度というのは含まれる炭酸水素イオンの濃度によって決まるのですが(GHとか深く考えないよーに)、マレーシアは亜熱帯です。
スコールがあります。ザーと降った雨が大量に山を下って川に流れ、貯水池に溜められてシンガポールへ送られます。普通、雨は地面に沁み込み、地中のミネラルを含んで地下水となり川へ流れます。そんな間が無いわけですね。
ですから、シンガポールの水も軟水です。
じゃあなんで軟水のシンガポールで育ったグッピーたちを、汽水(海水と淡水の混じった水)で飼ってるとか、塩水で飼ってるとか言うのでしょうか?
この話は1950年代にまで遡ります。
そもそもシンガポールに野生のグッピーなど住んでいません。いなかったというべきかな。
熱帯魚の愛好家がアメリカからショーグッピーを仕入れ始めたのがシンガポールグッピーの始まりです。50年代終りにはグッピー・コンテストが開かれるまでに広がっていたようです。これに目をつけたシッパー(輸出業者)が愛好家からグッピーを買い集め輸出するようになった。となると、グッピー飼育をビジネスにする人が出るのは当たり前のこと。1970年前後にはグッピーを養殖するグッピーファームがたくさん出来ました。この頃は、海に近いエビの養殖池とか細流などにネットを張って養殖してたんですね。海水を含んだ水ですので、その頃は確かに汽水飼育だったのです。
ところが、70年も後半になると、海沿いに工場が立ち並び始め、公害や水質汚染で、グッピーを飼育するような環境では無くなって来ました。グッピー・ファームは内陸への移転を余儀なくされたのです。
これがいわゆる、グッピー病の始まりと言われています。
汽水で育てられたグッピーたちに、ジョホールから来る軟水は全く肌に合わなかったのですね。
わたしは以前、子供の頃シンガポールで暮らした人とメル友でした。YAMAさん、お元気ですか?(笑)
YAMAさんによれば、シンガポールの軟水つーか酸性に傾いた水は、シャワーを浴びているだけで指の皮がめくれたり、肌荒れしたりするほどのものだったとのことです。汽水(硬水で弱アルカリ)を好むグッピーが耐えられるはずも無いですよね。おそらく雨季にはPH4を下っているはずですから。
グッピーの体調を上げるため、塩が入れられました。塩は水の硬度を上げ、PHを上げます。汽水に近い状態が作れるのです。
ところが、塩水から淡水へ戻すと、急激な浸透圧の変化が起こります。世界各国へ送られたグッピーたちは、現地で体調を崩し、さまざまな病気を併発しました。現在は重曹などナトリウム系の薬品が使用されているようです。
ファームでのグッピーは、基本的に屋外の溜め池で飼育されています。
薬品によって調整されたPHと硬度の高い(PH8KH6前後)グリーン・ウォーター(緑藻などの発生した、いわゆる金魚水)と自然の太陽光。これが光り輝くシンガポール・グッピーの美しさの源です。グリーン・ウォーターと自然光で育ったグッピーの発色が強いのは、ベランダ飼育でも実証済み。(へへ)
そのような場所で育ったグッピーたちが、あなたのお家へやって来るのです。グッピーファームとあなたの水槽、似てますか?
注・この項目は「GUPPY BASE−BOOK VOL.1」発行・(株)ピーシーズ の、久保田勝馬氏による「シンガポール・グッピーの真実」を参照させて頂きました。
他人が書いた文章の要約をwebでするのは非常につまらない、どちらかというと屈辱的な行為(笑)で、また申し訳ない気もするので、参照部分は最低限に留めました。よって文責は自分にありますし、間違った解釈をしているかもしれません。