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輸入グッピーを飼おう!

5.輸入グッピーを飼ってみよう 検疫編


・検疫の方法

水合せが終わりました。続いて検疫です。検疫するプラスチックケースは、水槽に比べると小さいです。

夏場は水温が上がりますので、なるべく大きめのものを使用して下さい。
エアレーションし、水温が30℃以上になってしまう場合は扇風機の風を斜めから当てて、水を気化します。水は気化する時、気化熱を奪いますので、水温は多少下がります。
水量が減りますので毎日足し水するか、これから述べる方法を応用して、毎日プラケ間を移動して下さい。

これから述べる方法は冬場の管理方法です。冬場は気候的には熱帯魚の飼育に最適なシーズンです。
熱帯魚は、飼育に最適な水温の幅が狭い(一般に25℃前後)です。サーモスタットで水温を自由にコントロール出来る冬こそが熱帯魚の飼育には最も適しています。

輸入グッピーは病気のスイッチが非常に入りやすい状態です。
そのため、グッピーの好む硬度の高い水と、新陳代謝を抑える低めの水温で発病を抑えながら飼育することが望ましいのです。

ところがこの水温コントロールは初心者には難問です。特に水量の少ないプラケはシビアですし、小型のヒーターはオートヒーターが主流で、10リットル以上の水量を対象にしているために、小さなプラケでは一気に水温が上昇します。

ここでは、オートヒーターを使い、水温を一定(22℃)に保ちながら、即座に全換水出来る方法を紹介しましょう。

冬場の管理方法
まず小型のプラケースを最低2個とオートヒーター1本の他、発泡スチロールの箱か、衣装ケース、または大型のプラケースを用意して下さい。

写真は30Wのオートヒーターですが、一般的な50Wのもので構いません。

またプラケースは2リットルのものです。
プラケースを並べ、水を張って下さい。

ヒーターをセットし、周囲にも水を張ります。

この水は温度合せしたバケツの水を使って下さい。
周囲もカルキ抜きした水を張っておけば、グッピーが飛び出した場合も安心ではあります。

ヒーターはこんな風にセットしてみましたが、プラケースを取り出す際、面倒なので、底面に置いても大丈夫だと思います。
少し浮かせる感じに置いて、直接熱が発泡スチロールに当らなければ問題無いかと思います。

温度のコントロールは、この周囲に張った水の量で調整するのです。
水量が多ければ水温は低めになります。

水温計をグッピーがいるプラケースに浮かべ、22℃程度に安定するよう、周囲の水量を調整して下さい。

冬場は乾燥し、水の蒸発が早くなります。毎日の足し水も忘れずに。
さて、粗塩の投入です。
国産グッピーを飼いなれた人は、適当にドバーと投げ込んでいることと思います。なのでベテランの人にグッピーが調子を崩したと尋ねると、「粗塩を握って投げ込む」「10リットルに対し50g入れる」などという答えが返って来ることと思います。
実際、もっと大量に投げ入れても国産グッピーなら充分耐えられます。

しかし、体調を崩した輸入グッピーを同じように扱いますと、逆効果になる場合が多々あります。浸透圧の急激な変化に耐え切れず、体調を更に悪化させるケースが多いのです。

高PH、高硬度で育ってきた輸入グッピーのほうが粗塩に弱いというのも変な話ですが、浸透圧の調整機能が低下している輸入グッピーに急激な変化は致命傷です。
ここでは、まず初日に2g入れます。水1リットルに対し1gです。ゆっくり溶けるよう、そっと入れて下さいね。
小さじ1杯5cc。塩の場合、比重の関係で、5cc=6g程度です。

この場合、水2リットルですから、2g。小さじ1/3の量を入れます。
もう1個のプラケ(グッピーがいない方)には、あらかじめ小さじ1杯弱の粗塩を入れておきます。

メチレンブルー水溶液、またはグリーンFゴールドを適量入れましょう。

色素系の殺菌剤は、光によって劣化します。色が抜けた時が効果の無くなった時です。
水温も上がってしまいますので、観賞用ライトは当てなくていいです。

このまま初日を終えます。
初日の、特に夜は、環境の変化で過敏になったグッピーが飛び出しやすいですから、蓋をしておくと良いでしょう。

翌日になったら、グッピーがいるほうのプラケースへ粗塩2g(1リットルに対し1g)を追加で投入します。

目安としては、1匹1リットルで隔日の水替え、です。
2リットルに2匹入れるなら、1日おきに左右を移動。2リットルに4匹入れるなら毎日移動です。

水温は全く同じはずです。左右とも粗塩の量も5g(0.25%程度)になっているはずですね。

移動後のプラケースは洗って脱塩素水を張り、粗塩を同量入れて、いつでもグッピーを移動可能な状態にしておいて下さい。メチレンブルー他の殺菌剤はあらかじめ入れておいても良いし、その都度入れても可です。
グッピーの調子が悪そうだったら、即座に移動出来るようにしておいて下さいね。

一般に塩を入れるとPHは上昇します。PHが上昇するにつれ、アンモニアはアンモニウムイオンに変わらず、アンモニアのまま残る比率が高くなって行きます。アンモニウムイオンに比して、アンモニアは猛毒です。

このようにして1週間様子を見ます。餌は良質のたんぱく質を与えると良いです。餌については後述します。

でもこれで終りではありません。
次の1週で、塩抜きしなくてはいけませんよ。この段階であせるとせっかくの検疫が無意味になってしまいます。辛抱辛抱。

2日に1度の移動なら、週3回ですから、移動先の粗塩量を、5g、3g、1gという風に減らして行って下さい。色素系殺菌剤は入れたままのほうが良いです。
そうそう。初日の夜に行う、最も重要なことを書いておきます。

それは、ハンドパワー。「気」の送り込みです。

グッピーに手をかざし、念をこめて、あなたのパワーを送って下さい。
信じないのは結構ですが、やるとやらないでは大違いです。

少なくとも、やってからバカにして下さい。
なんでも頭で理解しようとすると、古ぼけた飼育書やwebの記述だけを信じてしまう「しったかアクアリスト」になっちゃいますよ。

効果なかったら・・あなたの気が邪悪に満ちていたと・・。(失礼しました)
塩抜きが完了したら、やっと水槽へグッピーちゃんを移せます。長かったですねー。

写真はテトラのグッピー飼育セットです。2週間空回しした水を半分入れ替えてグッピーを移しました。この場合は、浮き草、マツモ、ウィローモスのみで底砂無しですが、入れたほうが見栄えもいいし、水草も植えられます。

底砂は南国砂、フィリピン砂など、大磯系のものが無難です。セラミック製品など水質を変えないものもOKです。

わたしは観賞用に輸入グッピーを飼っていないので、こんなところにいます。いくつかこんなのがあって、国産グッピーの異種交配用にも使っています。

止水飼育ですが、最初から止水で作りこんで行けば、全てはそのように回っていくものです。途中でろ過を止めたりエアを切ったり、逆のことをするとバクテリア・微生物のバランスが崩れます。これは余談なのでまあ別の機会にでも。
こちらは、昆虫・亀・爬虫類用の、背の低くて大きなプラケースを使っています。このほうが横から覗けるので、観賞用としてはまともですね。

外側の水域にベタなどを泳がせておきますと、なかなかに風情のある水園です。

さて、写真とは関係なく輸入グッピーに戻ります。
上記のような方法をとっても、輸入グッピーはバタバタと死んでいきます。

買いかた30%に気を配り、飼いかた20%に気を配っても、残り50%の「運」は、決して甘くないのです。

初心者のみなさんは、なすすべもなく死んでいく輸入グッピーたちを見ながら、パニックに陥っていることでしょう。

でも一旦頭を振り始めた輸入グッピーは、ベテランであろうがプロであろうが、手の施しようが無いのですよ。
あなたがたが相手にしているのは、決して初心者向けの熱帯魚ではありません。

ところが最初の一週間を乗り切れば、あとは案外スムーズに行きます。
塩抜きをあせらないで下さい。すぐにでも水槽に入れようとしないで下さい。

一旦水槽で発病すると、全てを消毒(底砂から水槽、器具まで)せねばならないのです。
グッピーの病気は、水の入れ替えくらいで収まるものじゃありません。

次から次へグッピーを購入しても、次から次へ死んで行ってしまいます。これは以前の病気が水槽内に蔓延しているためです。

プラケースなら、ハイター等の塩素系漂白剤に漬け置いて、簡単に消毒出来ます。
グッピーを追加するときも同じです。
以前から入っているグッピーたちは元気でも、新たなグッピーを追加したとたん、以前のものが全て死んだ、などのケースは多々見受けられます。わたしも実際にその通りの体験をしました。

水槽内に病気を持ち込まないためにも、きちんと検疫を行い、ボロボロのグッピーたちを養生させてあげる必要があるのです。

この段階で死んでしまっても、決して気をおとさず、水槽内に病気を持ち込まずに済んだと考えて下さいね。
春・秋の管理方法
このページの最初で述べましたが、冬以外、水温コントロールは出来ません。
従って、残るシーズンで出来ることは、検疫と換水だけです。

ここでもプラケースを2つ用意して、両方を移動しながら管理するか、気温が安定しているならば、全換水する方法で検疫して下さい。
全換水する場合は、塩分濃度を一定に保って下さい。
割り箸などで塩を溶かしてからグッピーを戻すくらいに気を使って下さいね。

水量で相対的な塩分濃度も変わりますので、水量も一定にしなくてはいけません。
このように、水の位置をシールなどで決めておくと良いでしょう。


いくつかプラケースがあるなら、グッピーを小分けして入れておくと、1匹から出た病気の感染を最低限に防ぐことが出来ます。

これは、■GOOD AQUA■のすいらくさんから教わった方法です。
最初の1週間を乗り切り、次の1週間で塩抜きをキッチリ行えば、もうこちらものです。

初心者のかたは、水槽の水が出来上がっていないでしょうから、さまざまな病気を体験することになるでしょうが、ここからの道のりは決してムダでは無いのです。

一般的な病気なら手の施しようもあります。病魚隔離の際も、この検疫方法を応用して下さい。輸入グッピーの病気については、別項で述べます。

最後に、検疫期間の餌は、なるべく栄養のあるものを与えると良いでしょう。
用意出来なければ、テトラ・グッピーフード等のフレークオンリーで結構です。
キョーリン・冷凍ブラインや冷凍ミジンコ、冷凍クリーンアカムシなどの冷凍物も併用すると良いでしょう。

フレークでは、あやしい堂さんのオリジナル・フレークがオススメです。
ただ、池さんと奥さまが手作りで調合してますので、届くのに多少時間がかかります。(笑)




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