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輸入グッピーを飼おう!

9.稚魚が生まれたら

水槽内に水草が茂っていれば、産仔しても稚魚の何匹かは生き残る、なんて記述をあちこちのwebや飼育書でみかけますね。

じゃあどれくらい水草を植えてあれば、何匹くらい生き残るのでしょう?

常套句ってやつは、なんの疑問も持たれずに平気で書き継がれる文です。

どれくらいの大きさの水槽に、何匹のどんな魚がいて、何本のどんな種類の水草が植えてあり、日常どれくらいの餌を成魚たちに与えていれば、稚魚は助かるのか?

そんなことは全く考慮されず、言葉だけが転記され続けて行きます。
そもそも初心者が立ち上げたばかりのグッピー水槽に、何本水草が植わっているのでしょう。そして、逃げ延びられる場所とは、水草のどのような部分なのでしょうか。

産まれたばかりのグッピーは、まず下へ落ちます。
落ちてから泳ぎ始めた瞬間が、一番食仔されやすい無防備なデンジャラスタイムです。

水槽が広く、成魚の個体数が少ないほど、生き残る確率は高くなります。
両サイドにちょこんと、アナカリスやバコバのような葉の短い有茎草が植わっていても、大して稚魚の保護地帯にならないことはお分かりでしょ?

何十匹ものネオンテトラやグッピーがいたら、アメリカン・フットボールのごとく、追う1匹から逃れたと思ったら、先に違うやつが待ち構えていた、なんてこともありますよね。
確かに、デンジャラス・タイムを運良く逃げ延びた稚魚の何匹かは、どんな状況下でも底砂スレスレのところや器具の近くなどで生き延びますので、水草があろうが無かろうが関係ないのかもしれません。

こーいうメチャメチャなジャングル状態ですと、かなりの確率で稚魚も逃げ延びますが、なにより見苦しいのでオススメは出来ないですね。

同居魚にも左右されます。特にベタや小型グーラミィなど狭い空間を抜けられるもの、スカーレット・ジェムやバジス・バジスなどの超小型で活餌を好むもの、アベニーパファなどがいますと、水草の茂みも障害とはならないでしょう。

フィルターのストレーナーも危険です。近くに寄った稚魚は吸い上げられてしまいますので、そのようなことが起きないよう、吸水口にスポンジを被せるなどの加工が必要です。

どちらにしても、成長期に満足な餌を食べられなかった稚魚は、あまり立派に育つとは思えません。痩せたグッピーは見栄えの良いものじゃないです。
そこで、産卵箱の登場となるわけです。
産卵箱を使ったからといって、100%の稚魚が生き延びられるわけでもないのですが、使わないよりは、遥かにたくさんの稚魚が保護出来ます。

産卵箱に入れるタイミングについては、前項で書きました。
使用する産卵箱のオススメは、インプレの通り日動のものですが、産卵箱というものは、小さい上に、水通りが悪いので、環境としてはあまり良いものではありません。

特に、入れたのは良いけれど、何日も産まないなんて時は、底に大量の糞が溜まりますので、毎日掃除して、水の入れ替えなどもしてやったほうがいいですね。下手すると糞か稚魚か分からない。

狭いところに押し込められますと、ストレスから全然産まなかったり、最悪死んでしまうこともあるのですが、1週間程度でしたら、なんとか大丈夫でしょう。

全く産仔の気配が無かったら、プラケースに新しい水を張り、産卵箱ごと移してみましょう。微妙な水温差やPHの違いなどによるショックで産仔が誘発される場合もあります。ビックリして漏れちゃった感じ?

産卵箱はなるべく大きなものを使ったほうが良いのですが、構造上、吸盤で貼り付けますので、外し辛いです。また使い続けていると、ゴムが劣化して、突然水槽内に落ちます。

この劣化は、水に漬かっている時より、一度役目を終えて外で保管されている時に進みます。次に使用した時、外出して帰ってきたら底に沈んでいて稚魚がいなかった、なんて事故が多いですね。

これを防ぐためには、最初から吸盤なんかあてにしないことです。
吸盤にビニタイを巻いて、ビニタイで水槽に仮止めします。外す時も楽ですし、落下事故の心配もせずに済みます。

水の流通が悪い問題ですが、わたしはこのようにしています。
エアレーションしても、基本的に産卵箱内で水が循環するだけですので、スポンジ・フィルターの排水を引き入れ、強制的に換水するわけです。

ちょっとこれは、モデルケースとして臨時に組み上げてみました。
流量の調整が微妙なのですが、大量に落とし込むと魚が水流に揉まれます。
なので、このように、少量のみが産卵箱内へ流れ、大部分は外側を伝う、という位置にセットするのですね。(笑)

水位も大切で、あまりに近いと、滝登りして外へ出てしまう剛の者(剛の稚魚?)も出てきますから、ある程度、壁面の高さも必要になります。
具体的に、こんな感じ。ほとんど水は流れ込んでいません。
これくらいですと餌や糞が舞ったりもしません。

産仔の瞬間の画像は、わたし持っていませんので、こちらをご覧下さい。
友人であるMMDさんのページです。

グッピーは頭から出て来ますが、逆仔だった場合、仔詰まりを起こします。この場合、親は助かりませんので、せめて帝王切開で稚魚を助ける、ということになります。

また、卵のまま排卵される、いわゆるイクラも出てくることがあります。これは無精卵です。ところが、卵のまま出てきて、落ちる途中孵化するウルトラCもあって、見ているとなかなか面白いですよ。

産仔を終えた成魚は、1日ほど養生させてから外へ出して上げましょう。

使い終わった産卵箱はコケで緑になったりしていますから、ハイターなどの塩素漂白剤に1日漬けてから、カルキ抜き剤で脱塩素し、水洗いして保存します。

イチイチ産卵箱なんか使ってられるけー、とおっしゃる人は、せめてこーいうプラかごを用意して下さい。

\100SHOPで売られているようなものです。
稚魚が逃げ込めて、成魚が入れないようなものでしたら、なんでも結構です。
もちろん大きければ大きいほど、稚魚が助かる可能性は高くなります。

デンジャラスタイムを 無事にやり過ごした稚魚は、勝手にここへ入って来ます。食われない大きさになったら外へ出て行きますので、水替えの時はネットやプラケースなどを使い、このケースごと稚魚も取り出して、再セットの際、稚魚を戻します。
j コケますので、取り出した際は、清掃して下さい。
ガラス、プラスチック、用品のコケ落としは、こんなものが良いです。抗菌剤の含まれたものは念のため使わないほうが安全かもしれません。

またアクア用品は倍の値段がふっかけられてますので、決して高価でも無いコケ落としとはいえ、一般的なホームセンター、¥100SHOPで買いましょう。

さて、産仔が無事終了し、メス親を水槽へ戻したら、次は稚魚の番です。

いつまでも産卵箱で育てようなどと思ってはいけません。
産卵箱はとても狭いです。コケるし残餌もたまるし、水の流通が悪いので、アンモニア中毒になる場合もあります。

なにより清掃が面倒なので、2リットルくらいのプラケースへ早めに移しましょう。

生まれた個体数にもよりますが、上記のごとく、スポンジフィルターの水を引き込んで小まめな清掃を心がけた場合、10匹程度なら、1か月くらい大丈夫かもしれません。
ただ、広いところで育てたほうが良いに決まっていますので、プラケースのほうが無難です。冬は保温が必要なので、このように、水槽へ浮かべてしまいます。

この場合も、外界との高さが無いと、稚魚が飛び出したり、活餌に目がくらんだ成魚が飛び込んだりしますので、プラケース内の水位、水槽内の水位に注意が必要です。

ガラス蓋を置いた状態で、ピッタリ蓋が出来るくらいですと安心。
もちろん外の水との流通はありませんから、週2,3回は換水してあげて下さい。

冬場以外は、外へ出してOKです。エアレーションも出来るといいですね。

こうして育てた稚魚は、1か月くらいで、成魚のいる水槽へ戻して大丈夫です。
ある程度大きくなれば、追われることはあっても、餌として認識はされないようです。

稚魚の餌ですが、わたしがメインに使っているのはキョーリンのHikariパピーです。
粗蛋白48%で海藻、各種ビタミン、ビール酵母が含まれており、成分上申し分ないです。
なにより、良く食べます。(これは重要)

ビール酵母は、蛋白、食物繊維の他、稚魚の骨格形成に必要なビタミンB群、ミネラルを豊富に含んでいます。国産グッピー愛好家の中には、エビオス錠を砕いて稚魚に与える人もいます。スピルリナと並び栄養のバランスが良いので、食生活が偏った現代人のサプリメントとして販売されています。

熱帯魚業界の成分表示を鵜呑みにして良いかどうかは分からないんですけど、他に頼るものがありませんから。(笑)

毎日、生きたブラインシュリンプを与えることが出来れば、それに勝るものはありません。出来ない場合、パピーの他、冷凍ブラインベビーも併用したいですね。

ベビーというところが重要で、一般の冷凍ブラインシュリンプは成長しきったものを冷凍しています。これは栄養分であるヨークサックを使い切ってしまっていますので、孵化後12時間以内に冷凍されたという触れ込みのベビーが良いです。ずいぶん割高ですが。

もちろん、自分でブラインシュリンプを孵化させたときも、孵化後、短時間で使うか、冷凍保存して下さい。生きている時間が長いほど栄養は減ります。

ブラインエッグは高価ですし、孵化し採集するにも時間がかかります。輸入グッピーごときに、んな高価なもん使えるかーと思うなら、パピーと指ですり潰したテトラミンでも与えておけば大丈夫です。

可愛い稚魚に最高の餌を、と思うなら、少量のみを手軽に孵化させる方法が、すいらくさんの■GOOD AQUA■に記述されています。皿式というやつですね。

これが生後三週間前後の稚魚です。

メスです。

お腹の後ろに妊娠点があります。

こちらは同腹のオスです。

何が違うかわかりますか?
妊娠点がありませんね。

それだけです。産まれたのが全部メスだ、尾ひれが開いていない、模様が無い、色が無い。このような質問に100回ほど答えた気がします。疲れたので書き足しておきますね。

グッピーに色柄がつき、雌雄がハッキリして来るのは、生後1か月〜2か月の間です。それまでは尾ひれの色も形もこんなものです。

日本グッピー協会(JGA)のQ&Aには、なぜかしらこう書かれています。

「生後3か月もすると生殖が可能」
これを妄信されて、そのまま転記しているサイトも見受けます。
生殖させるに充分な発育をする、という意味であって、生殖はもっとずっと前から可能です。

グッピーは、だいたい生後1か月ちょっとで生殖可能です。
なので国産グッピーでは、生後1か月以内に雌雄分けて無差別な交配が行われないようにするのです。

1ペアで始めたグッピーも、6匹の稚魚が生まれ、翌月には30匹の稚魚が生まれ、更に翌月には・・・となりますと、いずれ処分に困ります。グッピーはミリオンフィッシュと言われる通り、元気で丈夫なら、どんどん増えまくるのですよ。明るい家族設計を立てましょうね。(笑)

最後に、非常に簡単な説明ですが、テトラジャパンのネットマガジンで、内容はともかく(笑)、写真等で今までにご紹介したグッピーファームなどのイメージは掴んでみて下さい。(余計に間違うかもしれませんが)


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